時計簿の用語「時恵」
時恵 じけい
真水時間が生みだす時の恵み、価値のこと。成果としてだけでなく、過程としても得られる。女優オードリー・ヘップバーンは、年齢で差別する世の風潮を批判し、時間過程の恵みとしての美しさがあることを説いた。恵の人の時間は、周りの人を幸福にする。
時計簿の用語「幸福時間方程式」
幸福時間方程式 こうふくじかんほうていしき
快い時間の量と幸福、幸せ、幸い、幸の関係を言い表す。人の心を「器」に例えた上で、そこに快い時間が満ち満ちている状態であれば「幸福」。不足していない状態なら「幸い」。多いなら「幸」。増える変化をすれば「幸せ」。
時計簿の用語「真水時間」
真水時間(真時) まみずじかん(まとき)
生活の中のさまざまな時間のうち、お金を稼いだり、お金を使うことを必要としない時間。混じりっけがない真水のような時間というイメージで、幸福を実現するための知恵や工夫が求められる。お金が絡まないので、経済社会の中では評価の対象になりにくい。おしゃべりや散歩、読書、体操、ボランティア活動などで多用される。
時計簿の用語「時計簿」
時計簿 じけいぼ
時を計る帳簿。生活時間を見える化し、幸福を実現するための道具。どんなことに、どれだけの時間を使うと自分が幸福になるかを明らかにし、上手な時間の使い方の精度を高めることができる。「使い捨てにしているような時間をちゃんと記録すると、価値ある時間になる」だけでなく、「時間を記録するのは、人生を写生することにほかならない。時計簿は自分の〝生〟の引き写し、分身になる」という効果がある。
お金より時間で幸福になるために
生活時間を記録する⇒幸福になる! 世界一簡単・手軽な“日記”誕生
新刊「40代からの 『時計簿』 革命 多忙という無駄からの脱却」(小池真一著、さくら舎刊)
お金による生活をうまく営むのに、家計簿という道具があります。お金を使わずに時間をめいっぱい活用して生活するのに、これまで役立つものがあったでしょうか――無謀な働き方で健康上の危機に陥った通信社の記者が、時間本位で幸福な人生を実現するための『時計簿(じけいぼ)』を編み出しました。
何でもお金で買えそうな現代は、まさにお金本位の経済社会。ちょっとした自由な時間も仕事をして、お金に換えるほうが推奨されてきました。がむしゃらに働き、消費した結果、確かに経済成長を続けられました。しかし、過労死は増え、経済格差は広がり、豊かな自然環境や地方は衰弱しています。各種調査でも日本人の幸福度は低迷しています。
本書では、お金を稼がない、使わない時間を「真水時間」と呼び、お金に隷従しない「時間の力」を探ります。映画作家の大林宣彦氏、写真家の荒木経惟氏、登山家の田部井淳子氏、美容家の佐伯チズ氏、漢字学者の白川静氏といった人々とのインタビューを通じて見いだされたのは、真水時間で幸福を実現するための「極意」です。過去・現在・未来という3つの時間以外に、人生を豊かにする新しい時間「過来」「未去」も提唱しています。
時間で幸福になるための時計簿の付け方は、実用書である本書で詳しく説明されています。記録するうちに、自分自身の時間の力、価値が大きく向上するだけはありません。時計簿が「人生の幸福の台帳」になるのです。